X68000 関係資料正誤表のコーナー

ここでは X68000 関係の資料のうち既出の正誤表に載っていないものを載せていきます。 この正誤表に先立って既出の各正誤表も確認してください。 なお、ここに載せているものはいずれも非公式な正誤表ですので この文書を参照するにあたってはそれなりに留意してください。


Inside X68000 と X68030 Inside/Out の非公式正誤表その2

立花えり子氏著「Inside X68000 と X68030 Inside/Out の非公式正誤表」 (INS6BUG5.ZIP、1999/09/03 最終改訂) に載っていない正誤表を、補足という形でメモしています。 従って、まずは桑島技研ARCHIVESの正誤表を参照してください。 ここは、立花さんの正誤表が改訂されるまでの一時的なもののつもりです。
2021/03/01: 立花さんの正誤表が更新されましたのでそちらを参照してください → Inside X68000, X68030 Inside/Out 非公式正誤表。 以下は記録のために残しておきます。

技術的に影響しない誤植は薄い色で記述しています。

1. X68030 回路図
X68030 Inside/Out 付属の回路図「メイン基本配線図(1)」の MC68EC030 の左の一番下のピン L1 に信号名 CIIN (CIIN にオーバーライン) が抜けている。
(2010/12/01)

2. MFP の AER
InsideX68000 p.81 の図3 の下の方、AER レジスタの説明中、
誤:0:'0'→'1'…
1:'1'→'0'…
正:1:'0'→'1'…
0:'1'→'0'…
次ページの 4.2 節中の本文の記述は合っている。
(2012/05/20)

3. FDC の DIO
InsideX68000 p.397 の図11、DIO ビットの説明中
誤:FCDから…
正:FDCから…
(2012/06/05)

4. FDC の SENSE INTERRUPT STATUS
InsideX68000 p.417 の図32、フェーズ欄2行目
誤:E-PHASE
正:R-PHASE
(2012/06/05)

5. FDD 仕様表
InsideX68000 p.390 の図2
誤:メディア回転送
正:メディア回転数
(2012/11/09 @moveccr さんより)

6. キーコード表
InsideX68000、p.358 の図6 (下) のキーボードの刻印中
誤:
かな
ローマ字
カナ入力
正:
かな
ローマ字
コード入力
(2013/02/10)

7. USART の UCR レジスタ
InsideX68000、p.94、7.2.2 WL の本文2行目。
誤: '00' のときには5ビットとなります。…
正: '11' のときには5ビットとなります。…
なお、同ページ上の図10 中の WL(データ長) の記述は正しい。
(2013/11/11 @moveccr さんより)

8. 68030 CACR バースト転送モード
X68030 Inside/Out、p.36 最下行
誤: …制御ビット (CBE/DBE) が…
正: …制御ビット (IBE/DBE) が…
(2013/12/26 @moveccr さんより)

また同様に、p.38 1行目
誤: …対応していないため、CBE/DBE ビットの
正: …対応していないため、IBE/DBE ビットの

9. 68030 CACR
X68030 Inside/Out、p.37 の図21、 MC68030 のキャッシュコントロールレジスタのビット14は CD ではなく 0。 ビット11のほうの CD は正しい。

誤:
CD
WA
DBE
CD
CED
FD
ED
0
0
0
IBE
CI
CEI
FI
EI
正:
0
WA
DBE
CD
CED
FD
ED
0
0
0
IBE
CI
CEI
FI
EI

(2013/12/26 @moveccr さんより)

10.
Inside X68000 p.420
誤:RESTE STANDBY
正:RESET STANDBY

(2014/05/28 @moveccr さんより)

11. OPM レジスタ
Inside X68000 p.292 最下行、
誤:OPM の汎用出力端子 CT2 で行えるようにしています。
正:OPM の汎用出力端子 CT1 で行えるようにしています。
(2018/12/03)

12. OPM レジスタ
Inside X68000 p.293 OPM レジスタ $1B
誤:
bit7 bit6 ...
CT2 CT1
正:
bit7 bit6 ...
CT1
CT2
(2018/12/03)


おまけ:M68000PRM.pdf 正誤表

モトローラ発行の M68000 FAMILY Programmer's Reference Manual (M68000PRM.pdf) の正誤表です。
先にこちらも参照してください。→ FreescaleのM68000ドキュメント の表中 「M68000PRMER」68K Programmer's Reference Manual Errata (PDF)。

m1. FMOVECR の定数
5-84 ページ、定数表中、
誤:$30     1n(2)
$31     1n(10)
$32     100
正:$30     ln(2)
$31     ln(10)
$32     100
要するに $30 は loge(2)、 $31 は loge(10)、 $32 は 1 ということです。

(2012/11/07 @moveccr さんより)
(2012/12/08 @moveccr さんより追加)

m2. 浮動小数点の条件論理式
3-31 ページ、表 3-23 の IEEE Aware Tests のうち以下の3つの式が違うようです。 なおこの表中はいずれもオーバーラインが1文字ずつに切れていますが、 本来の式ではつなげないと意味が違ってくるような気がします。 また IEEE Nonaware Tests、Miscellaneous Tests の欄にも オーバーライン抜けがあるような気がしますが調べてません。
NEZ
UGENAN ∨ Z ∨ N
ORNAN
NEZ
UGENAN ∨ Z ∨ N
ORNAN
(2012/02/24)

m3. パックド BCD 形式のフォーマット
p1-16 の図1-11。
SM|SE|YY EXP0 EXP1 EXP0 (EXP3) XXX XXX DIGIT16
SM|SE|YY EXP2 EXP1 EXP0 (EXP3) XXX XXX DIGIT16
(2013/04/04)

m4. FATANH
p5-20、FATANH 命令の Description: の中、
誤:and the result is equal to -infinity or +infinity if the source is equal to +1 or -1,
正:and the result is equal to -infinity or +infinity if the source is equal to -1 or +1,
のような気がします。
(2013/04/04)

m5. -0.0について
誤植かどうか微妙ですが、 FATANH (5-20 ページ)、 FETOXM1 (5-43 ページ)、 FTANH (5-139 ページ) の各命令は SOURCE が -ZERO の場合に Result が -0.0 になると書いてありますが (数学的にはそれで正しいはずです)、68882 では +0.0 を返します。
(2013/05/01)
(2013/11/11 FATANH(-0.0) は -0.0 を返すことを確認したので訂正。残り2つも要再確認)

m6. FLOGNP1(-1.0)
FLOGNP1 (5-67 ページ) の Operation Table の NOTES: 2 の2行目
誤:exception byte and returns a NAN. …
とありますが、返すのは NAN ではなく -infinity だと思います。
(2014/01/03)


おまけ2:MC68030UM.pdf 正誤表

モトローラ発行の M68030 User's Manual (MC68030UM.pdf) の正誤表です。

u1. Brief Format Extension Word のクロック数
MC68030UM.pdf の p11-31、11.6.3 Calculate Effective Address (cea) の表のうち、 BRIEF FORMAT EXTENSION WORD の欄。

(d8,An,Xn) or (d8,PC,Xn) 4+op head 0 4(0/0/0) 4(0/1/0)
(d8,An,Xn) or (d8,PC,Xn) 6+op head 0 6(0/0/0) 6(0/1/0)

日本語版「MC68030ユーザーズ・マニュアル」でも同様。 p552、11.6.3 実効アドレスの計算 (cea) の表のうち 「簡潔フォーマット拡張ワード」の欄がこれにあたる。
(2013/05/01 @kugimoto0715 さんより)

u2. Brief Format Extension Word のクロック数、その2
MC68030UM.pdf の p11-26、11.6.1 Fetch Effective Address (fea) の表のうち、 BRIEF FORMAT EXTENSION WORD の欄。

(d8,An,Xn) or (d8,PC,Xn) 4 2 6(1/0/0) 6(1/1/0)
(d8,An,Xn) or (d8,PC,Xn) 6 2 8(1/0/0) 8(1/1/0)

日本語版「MC68030ユーザーズ・マニュアル」でも同様。 p549、11.6.1 実効アドレスのフェッチ (fea) の表のうち 「簡潔フォーマット拡張ワード」の欄がこれにあたる。
(2013/05/01 @kugimoto0715 さんより)


改訂履歴
2012/06/10: 初版 (#1〜#4)
2012/12/08: #5、#p1、#m1 追加
2012/12/08: #m1 追記
2012/12/08: #m1 誤植修正
2013/02/10: #6 追加
2013/02/24: #m2 追加
2013/04/04: #m3、#m4 追加
2013/05/01: #m5、#u1、#u2 追加
2013/11/11: #7 追加。#m5 修正
2013/12/26: #8、#9 追加
2014/01/03: #m6 追加
2015/02/22: #10 追加
2018/12/03: #11、#12 追加。#p1 削除


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